「チャイナドレスの文化史」謝黎著 青弓社 2011 という本を読んでいたら、20世紀初頭、中華民国時代の中国の女学生や摩登女子(モダンガール)についていろいろ書かれていて面白かったので、特に気になった箇所を抜き書きしておく。
なお、文中の「旗袍」はチャイナドレスの中国語での表記。上写真は文中で言及されている1920年代の中国映画のスター殷明珠。
(前略)1920年設立の上海影戯公司が製作した『海誓』では、主人公を演じた殷明珠は元中西女学院の校花(学校でいちばん美しい女学生のこと)だった。殷は中西女学校の優等生として、中国で最も早く有名になった女優の一人である。学生時代は流暢な英語が話せるだけでなく、モダンな生活ぶりから学校では Foreign Fashion (舶来ファッションという意味)、略してFF女士と呼ばれたという。
当時、西洋文化の薫陶を受けた女学生たちは、英語名で互いに呼び合うのがモダンな雰囲気を醸し出すと考え、FF女士をまねて、女士の前にアルファベットの二文字をおいてTT女士やEE女士と呼んだりしていた。
こうした女学生のイメージは、しばしば百貨店の宣伝文句に利用された。有名百貨店のショーウィンドーに展示された新装のキャプションに「FF女士御用達の旗袍」と説明を加えるだけで、たちまち街中の女性がFF女士になってしまったという。
FF女士については文中で解説があるので良いのだが、TT女士やEE女士のアルファベット二文字が何を意味するのか気になる。
- <参考>
- 殷明珠_百度百科
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